「金融口座の自動情報交換制度」続報その2
前回に引き続き『金融口座の自動情報交換制度 / Automatic Exchange of Information (”AEOI”)』のお話です。
まず参加国と開始年度は以下の通り。
https://www.oecd.org/tax/transparency/AEOI-commitments.pdf
今回は、AEOI制度のルールとなるCRS基準の概要とスケジュールについて説明します。
CRS基準では、以下のように報告のルールが定められています。
報告義務を負う金融機関は「銀行、保険会社、証券会社、ファンド会社、トラスト等」
報告対象となる口座は「個人口座、法人(トラストや財団も含む)、主要株主」
報告される個人情報は「名前、住所、居住地、税務ID(日本ではマイナンバー)、誕生日、出生地」
報告される金融情報は「残高、投資収益」
香港でのCRS基準のスケジュールは以下の通り。(香港は日本同様に2018年に第一回目の情報交換を目指しています)
2017年1月 新規口座はCRS基準に順守
2017年10月 香港税務署へのAEOIレポーティングシステムの確認
2018年1月 香港税務署が香港金融機関に口座情報の提出を要求
2018年5月 金融機関が香港税務署に口座情報の提出を開始
2018年9月 香港金融機関と香港税務署が1回目の口座情報の交換完了
2018年12月 香港税務署がAEOI制度参加国と口座情報の交換を行う
上記を見る限り、税務署への報告を回避することはほぼ不可能となっており、外国に持っている金融資産はほぼ丸裸にされてしまうようです。
ノミニー(名義貸し)についても、銀行に通知してあるものは最終受益者名義で報告されてしまうとのこと。
今回の制度開始により、日本居住者の中で一番注意するべき方は、国外財産調書の対象者(日本居住者で海外に5000万円以上の資産を持っている方)となります。
次回のブログでは、AEOI制度に対してどのように対処するのが良いのか考えてみたいと思います。
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