最近、香港在住で日本のマイナンバーを持たない日本人が、日本の銀行から香港に海外送金をする際に断られたというケースを耳にした。この先、日本の銀行口座にマイナンバーを登録しないと、海外送金や海外入金が受け付けられない可能性が高いだろう。
マイナンバーの配布は2015年10月から始まっているが、日本に住民票がないと取得できないため、海外永住している人に限らず駐在や留学などで日本から住民票を抜いている人でも所持していないのが現状だ。 マイナンバーなしでの海外送金・入金ができないのは現時点では一部の銀行だけのようだが、今後日本のすべての銀行で統一される可能性は高そうだ。
しかし、銀行口座へのマイナンバー提示義務は2021年からだったはずだが、どうしてそんなに早く始めているのだろうか?
マイナンバー提示義務化はまだ法律としては制定されていないので、間違いなく金融庁の指導だろう。今後、海外送金はもちろんのこと、預け入れや引き下ろし、国内送金、住所変更、投資など、窓口に行くと提示を求められる可能性は高くなるはずだ。そして2021年以降には日本の銀行引き落としにするクレジットカードを持つこともできなくなるだろう。
実は証券会社ではすでに始まっており、2016年1月1日から証券口座開設時にマイナンバーを提示する義務が法律で定められている。本来非居住者は日本の証券口座を運用することはできないが、もともと日本在住していたときから証券口座をそのまま所有している海外在住者は少なくないはず。そういった口座は2018年末で閉鎖されることになる可能性がありそうだ。
それでは今後、海外居住者はどのような対策を講ずべきか?
1.海外にできるだけ資産を移す
2.日本に住んでいる家族に自分専用の口座を作ってもらう
3.日本の銀行窓口に近づかない
基本的なことだが、この3点に尽きる。日本の銀行にも「非居住者円預金」という形骸化されたサービスがあるが、これは機能しないだろう。
希望的観測だが、マイナンバー提示義務が始まる2021年までに電子マネーやフィンテックは更なる進化を遂げると信じている。日本に口座は無くても、クレジットカードやPaypalで送金や現金引き下ろしできる時代はすでに来ている。規制が先か、テクノロジーが先か。ぜひともテクノロジーに勝ってもらいたいものである。
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